「日刊オゼ☆ケン」通信 THE 3rd

松下政経塾・塾頭 前岐阜県関市長(3期)&スタアラ世界一周

ギリシャ雑感

ギリシャでの滞在を終え、次の目的地であるエジプトに向かうため、現在、アテナ国際空港のラウンジで待機中です。

 

ギリシャ訪問のでどうしても行きたかったのはアクロポリスとデルフィ。

 

何度か塩野七生さんの「ギリシア人の物語」に触れましたが、どうしても本当の現場に立ってみたい、と思っていました。

 

最初に訪れたデルフィでは、神託を授かるためにアテネからここまで遠く離れたところまで来ていたのか、という、ロケーション自体にまず驚きました。

 

また、建っている場所自体も険しい山の斜面ですから、これもまた大変な手間暇と労力を要したことは容易に想像できます。

 

アポロン神殿の前に立ってみて、背面の断崖絶壁と眼下に拡がる谷の光景は、確かに神託を受ける場所として相応しく感じました。

 

古代ギリシャの人も、私が見ている光景と同じものを見ていたのか、と、その時代に思いが巡ります。

 

アクロポリス、特にパルテノン神殿はずっと写真や映像で見てきたところなので、これまた本物を眼の前にすると、(おぉっ!)と心が動きました。

 

小学生のころから知っているモノを見た、という単純な喜びと同時に、加えてペリクレスのことを何度か紹介してきましたが、そのペリクレスの命で建設された神殿、ということも私にとっては感慨深いものでした。

 

前にも書いた通り、本来は訪問する前にそれぞれの国の歴史等を学ぶべきなのですが、帰国したらギリシャの民主政の誕生も含めて、何冊か本を読みたい、と思います。

 

もちろん、ギリシャだけでなく訪問した国すべて・・・ですが、トータルで21か国の予定なので、なかなか深くというのは難しいかもしれませんが。

 

また、下調べが不足していたので、ペロポネソス半島の都市には行けませんでした。

ギリシャの遺跡を巡るなら、日程をもっと取らなければなりませんでしたし、ペロポネソス半島をまわるなら、自力での移動も大変そうなので、アテネ発の3泊4日くらいのツアーに参加するんでしょうね。

 

次にギリシャに来ることがあれば、上に書いたようなツアーを予約するでしょう。

 

ギリシャの状況としては、街中の壁や地下鉄の車両など至るところに落書きが溢れていて、アテネもどことなく荒んだ雰囲気があります。

 

観光スポット周辺は、そこまでではありませんが、路上生活者や物乞いをする人の姿も多く、経済状況としては思わしくなさそうです。

 

地下鉄車内でスリ未遂にあったわけですが、旅行される際には注意が必要です。

 

ただし、ホテルのフロント等のスタッフの方や、レストラン・売店等の方もフレンドリーーに対応してもらえたので、そこまで酷い印象もありません。

 

ギリシャ財政の厳しさから、観光でお金を落としてもらうのは国にとっても大きいと思いますが、街中の案内表示(地下鉄も)も少なく分かりづらく、(もうちょっと、なんとかならんかいな)と、ずっと思っていました。

 

まぁ、これもお金がないので投資できない、ということかもしれませんが。

 

昨日、利用したピレウス港の管理運営も中国資本となっており、民主政を生み出した国の港が、共産主義国家に握られている・・・という、何とも皮肉とも感じる状況になっています。

 

貧すれば鈍する、の言葉の通り、国家でも自治体でも個人でも、財政・家計のヤリクリは国家・個人の独立・自由を保つためにも大事です。

 

2か月間の世界一周の旅も、残り2週間強となりました。

ほぼ3分の2の日程を終えたことになります。

 

旅の終わりを意識しながら、2週間強の旅を続けることになります。